【解説】プレ・アーニー期を再現する至高のStingRay | MUSIC MAN Retro ‘70s StingRay Vintage Sunburst
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70年代のStingRayはこうだった
StingRayはその仕様(傾向)と会社の状況から主に2つの時期に大別されていますね。
創業黎明期、発売時の1976年から1984頃までをプレ・アーニー期と呼びます。
そして、アーニーボールに買収された状況が1984年頃から今現在という訳です。
このプレ・アーニー期のStingRayは今でも根強く人気があるほど。
(もちろん現行のアーニーボール製StingRayが悪いという訳では断じてないです)
ヴィンテージという性質も相まって市場では希少品として取引されています。
【MUSIC MAN / StingRay 1977年製 Natural】
イシバシ楽器↑の方での実売価格は577,500円というお値段(SOLD OUT済み)
しかも、ヴィンテージという性質上、
・供給が安定しない / 入手困難なケースが多い
・個体差が激しい
・調整が難しい
という古いが故のネックなポイントも抱えています。
どうしたものか――。
そんな中で、
今回ご紹介する「MUSIC MAN Retro ‘70s StingRay Vintage Sunburst」が登場した訳です。
古き良きプレ・アーニー期をリイシュー(新製造・再販売)した公式の製品ですね。
じっくり解説していきましょう。
プレ・アーニー期を彷彿とさせるスペック
現行のStingRayもプレ・アーニーのStingRayも知っている身からすると、
しっかり再現しているな~!!
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こんな感想を抱く製品です。
【MUSIC MAN Retro ‘70s StingRay Vintage Sunburst】
3ノブ(2BandEQ)という点からもそういった傾向は顕著に感じられます。
ネックのプレートが3点止め(マイクロティルトアジャストメント)なのもポイントが高い。
フォルムからしてプレ・アーニーを彷彿とさせます。
ボディ材はアッシュを使用。
ネック材と指板材は共にメイプルですね。
ザ・StingRayという組み合わせは流石の一言。
素晴らしいクオリティを堪能できる最高の1本だと思います。
ルイス・ジョンソンがベースを弾いているGet on the Floor(マイケル・ジャクソン)とかを弾いたらバチッと決まるでしょう。
Ernie Ball Music Man: Retro ’70s StingRay Bass in Heritage Natural
アーニーボールが公式で出している動画もソレですからね。
分かっているなぁ~……と、感心してしまいましたよ。
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StingRay Specialと仕様を比較してみよう
アーニーボールが公式で展開しているフラッグシップのモデルとしてStingRay Specialという製品があります。
【MUSIC MAN StingRay 4 Special 1H】
現代の技術の粋を集めた正に「現代のStingRay」という表現がピッタリでしょう。
対して、
【MUSIC MAN Retro ‘70s StingRay Vintage Sunburst】
コチラの「ザ・プレ・アーニー」なRetroは古き良きという要素を体現しています。
実際の仕様の違いはどんなものか?
比較の意味も込めて表を作ってみました。
こんな感じです!!
MUSIC MAN Retro ‘70s StingRay Vintage Sunburst | MUSIC MAN StingRay 4 Special 1H |
---|---|
市場価格:598000円~ | 市場価格:450000円~ |
ボディ材:アッシュ | ボディ材:セレクトハードウッド |
ネック材:メイプル | ネック材:ローステッドメイプル |
指板材:メイプル | 指板材:メイプル or ローズウッド or エボニー |
ネックジョイント:3点止め(マイクロティルト) | ネックジョイント:5点止め |
ナット幅:42.86 mm | ナット幅:42.86 mm |
Pickups : Vintage style alnico humbucking pickup with long alnico 5 magnets and wound with original single poly-nylon wire. | Pickups:Standard – Single Humbucking with Neodymium magnets; Optional – Dual Humbucking with Neodymium magnets |
Controls:Volume, treble and bass(2-band active preamp) | Controls:3-band active preamp with 18 volts of headroom; vol, treble, mid, bass |
ネックのジョイントが最新のSpecialは5点止めに対してRetroは3点止めですしマイクロティルト機構が付いています。
(実際のところでマイクロティルトで押し上げるとネックのハイ起きの原因になったりするそうですが……汗)
ピックアップもSpecialはネオジウムマグネットのハムバッキングピックアップ。
Retroの方はアルニコのハムバッキングピックアップです。
プリアンプはRetroが2BandEQ(プレ・アーニー期と同様)に対してSpecialは3BandEQという形。
こうして1個1個に注目してみると面白いと思います。
古き良きを徹底的に再現したRetroにも魅力や価値が十二分にあるし、
現代版のStingRayであるSpecialにも当然ながら価値が十二分にあります。
有益な選択肢があるという事実こそが重要だと僕は思っています。
優劣はありません。
オーナーとなるご自分が「どっちが好きか」で良いと思いますよ。
双方共に最高の1本です。
ご自分の感性で選んでみて下さいね。
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まとめ
いかがでしょうか?
今回は「MUSIC MAN Retro ‘70s StingRay Vintage Sunburst」をテーマに記事を書いてみました。
プレ・アーニーに最大限の敬意を払った素晴らしい1本だと思います。
徹底的にリイシューされた1本はヴィンテージの名機にも匹敵することでしょう。
このRetroがヴィンテージと同様に50年経た時にはどういった音を奏でているのか??
一緒に年を経ていく感覚を楽しむのも一興かと思います
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ご自分の鳴りを育てながら楽しんでみて下さいね。
(相棒となるベース全般に言えることです)
参考にどうぞ!!
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ご精読ありがとうございましたっ。
ではではー!!