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【解説】Web小説で公開するデメリット | 未公開作品が前提の公募に応募できない

ましゅ / MaSu GAR
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Web小説の公開で選択肢が減る場合もある

僕は元々Web小説家出身で現在は公募の方へ活動をシフトしています。

Web小説でも別名義で作品は公開していますが一部は取り下げていますね。

新作もありますが現状では公開予定はありません。

なぜか?

端的に言うと

公募での選択肢が減ってしまうから

ということですね。

ライトノベル系では大丈夫なことが多いのですが(コレは後述します)

一般文芸の方では(基本的に)未公開作品のみを賞の選考として見ている

という現実があります。

なので、公開してしまったら賞への作品として扱えないのです。

結果として選択肢が狭まってしまう。

例えば

ライトノベル用で書いた作品だけど一般文芸用にちょっと改稿しよう

という場合に1度でも公開してしまっていたら困ってしまいますよね。

(注:原形をとどめないくらいに改稿して改題すれば問題はないでしょう)

公募を見据える場合には公開の有無に注意が必要です。

どのようなケースでOKなのか?

どのようなケースでNGなのか?

応募要項を良く見て判断する必要がありますよ。

一般文芸は未公開作品が基本です

僕もすべての賞を網羅している訳ではありませんが

多くの場合で1度でも公開した作品はNG

という形式になっているかと。

推理小説の賞として有名な江戸川乱歩賞では

広い意味の推理小説で、自作未発表のもの。

引用:江戸川乱歩賞|〈原稿募集〉第71回江戸川乱歩賞 応募要項

というように応募要項で定義されています。

松本清張賞、文藝賞、小説すばる新人賞、新潮新人賞、新潮新人賞、エトセトラ――。

一部では他の新人賞に応募した作品はNGというもっと厳しい規約もありますね。

応募する前にしっかり応募要項は確認しておく必要があるでしょう。

逆に、僕も気になっているハヤカワSFコンテストでは

●対象 広義のSF。自作未発表の小説(日本語で書かれたもの)。
※ウェブ上で発表した小説、同人誌などごく少部数の媒体で発表した小説の応募も可。ただし改稿を加えた上で応募し、選考期間中はウェブ上で閲覧できない状態にすること。自費出版で刊行した作品の応募は不可。

引用:早川書房オフィシャルサイト|ミステリ・SF・海外文学・ノンフィクションの世界へ (hayakawa-online.co.jp)

というように定義されています。

僕の私感では8割近くが未公開前提2割非商用公開ならOKという感じでしょうか。

いずれにせよ公開してしまうと選択肢が減るのは事実ですね。

一般文芸を狙う場合にはWebでの公開(個人ブログを含む)は避けるのが無難です。

公募で頑張りたい!

という方はご注意下さいね。

(詳しくは各賞の応募要項をしっかりご確認下さい)

ラノベ系は非商用公開OKのケースが多い

対してライトノベルの賞に関してはWeb公開に対して寛容な対応が多いです。

オーバーラップ文庫大賞オンライン (over-lap.co.jp)

僕も応募したことがあるオーバーラップ文庫大賞もその1例ですね。

※営利目的ではない個人のWEBサイトや同人誌等での作品掲載は未発表として応募を受け付けます。その場合、掲載していたサイト名または同人誌名を備考欄にお書き添えください。なお、WEB小説投稿サイト等に連載している作品を応募いただく場合、その作品をWEB上から削除する必要はございません

引用:オーバーラップ文庫大賞オンライン

僕の体感では9割くらいはWeb小説投稿済みでもOKという場合が多いかと。

(オーバーラップは小説家になろうとサイト内でコンテストを開いていますし)

わざわざ入口を狭める必要がない――という各出版社の意向があるのではないでしょうか?

Web小説からの出版が今のラノベの1つの基本になっていますからね。

そうは言っても募集要項は各賞によって違いがあるもの。

応募する以上はしっかり先方にご迷惑がかからないようにリサーチをしておいて下さい。

賞で成功するためにも大事なことですからね。

自分の方向性に応じて選択は決めよう

こうして見てきたように

一般文芸 = 基本的に未公開作品(例外アリ)

ラノベ系 = Web公開でもOK(一部除く)

という形が一般的ですね。

なので、ご自分がどっちの側で成功したいのかが重要かと思います。

そして

ラノベで成功したい気持ちが強い!!

という場合にはWeb小説投稿サイトと併用でも多くの場合で困らないと思います。

逆に

一般文芸の可能性も考慮しておきたい

という場合にはWeb公開を控えておく方が無難でしょう。

ちなみに僕は「一般文芸に転向する予定がない作品」だけを今はWebで公開しています。

一般文芸の可能性を持つ作品は公開していません。

(書いてずっと眠っている作品を見ると少し悲しくもなりますが)

こういう作家も居る――という1つの例として参考にしてみて下さい。

ご自分のスタンスに合わせて選択肢を決めてみて下さいね。

まとめ

いかがでしょうか?

今回は「Web小説で公開するデメリット」として「公募で不利益になる」というテーマの記事を書いてみました。

僕みたいな公募勢にとっては結構重要な話題だったりします。

1度でも公開してしまったら――そう、どんな名作だったとしても市場には出せない。

その可能性もあるということ。

(一般文芸ではなくライトノベルに寄せれば良いだけの話ではありますが)

深く考えすぎる必要はありませんが1つの現実として参考にしてみて下さいね。

ご自分がどうしたいのか?

ソレを大事にして選んでみて下さいな。

ご精読ありがとうございましたっ。

ではでは~!!

ABOUT ME
MaSu GAR
MaSu GAR
小説家&ベーシスト
web小説家歴6年。ベーシスト歴15年。近年は本腰を入れてコンテストや公募に挑戦中。ソロベーシストとしてYouTubeでも活動している。『継続力』こそが最大の強み。
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