【解説】太い塊のような音が出る往年の名機 | Rickenbacker 4003

エレキベースの中でも扱いが難しい
Rickenbacker(リッケンバッカー)と言えば、
現代音楽での需要は少ない……??

こういった印象の方も少なくないかと思います。
ジャズベースやプレシジョンベースを比較をするとマーケットの規模も小さいですし。
ミュージックマン系のようなクセツヨベースと比較してもさらに少ない印象かと。
ただし、
扱いが難しいだけで悪い楽器ではない!!

ココは僕も事実としてあると思います。
具体的な名機として、
【Rickenbacker / 4003】
4003などは有名でしょう。
コレの先代機である4001はあのポール・マッカートニーも使用していました。
そういった意味で魅力あるベースという意味では間違いないかと思いますよ。
詳しく解説をして行きましょう。
では、本編へどうぞ~っ。
仕様 / Rickenbacker 4003
Rickenbackerの4003は一般的なジャズベやプレベと違う点がいっぱいあるので面白いですよ。
木材からもそういった傾向が見て取れますね。
【Rickenbacker / 4003】
まず、ボディ材はソリッドメイプル――チェンバードでもないので相当に重いはず。
と、思いきや意外とボディが薄いので4.3kg前後で落ち着くようですね。
(そうは言ってもエレキベースの中ではコレでも重い部類に入りますよ)
そして、ネックがスルーネックタイプのコレまたメイプルという仕様。
ボディからメイプルでスルーに作られているので剛性は高いでしょうね。
指板材についてはローズウッドを採用(なぜか公式の文言には明記されていないようですが恐らくはローズだと思います)
ココまででも結構なクセが強い印象ですがコントロール部も結構説明が難しいです。
まず、1番手前のスイッチでピックアップの切り替えを行います。
そこから順番に4つのノブがあるのですが、
① フロントピックアップのボリューム
② フロントピックアップのトーン
③ リアピックアップのボリューム
④ リアピックアップのトーン
こういった作りになっています。
作りの複雑さが「扱いの難しさ」を印象づけているような気がします 笑
加えて、
本機のリアピックアップ(トーン)にはプッシュ&プル式のトーン・キャラクター・スイッチが搭載されている

文面で見ると「??」となりますが要するに、
① プッシュ時にはパワフルなスタンダード・トーン
② プル時にはヴィンテージ・トーン
こういった形でキャラクターが変わるというイメージでOKです。
往年のサウンドも現代風のサウンドも両方楽しめるという優れものですね。
総合すると、
① 木材の鳴りと剛性が特徴のスルーネック構造を採用
② リアとフロントのボリュームに加えてトーンも個別で調整できる
③ リアトーンを押し引きすることでサウンドを変更できる
一般的なジャズベースの構造から考えると異質と言えるでしょうか。
お値段も手が掛かる分だけ40万円台と高価な部類に入ります。
導入するには勇気が要る印象です。

Rickenbackerは廉価版が出ていない……??
Rickenbackerのベースにはエントリーモデルという概念がありません。
FenderのJazz Bassで言うと、
・本家 / Fender
・廉価版 / Squier by Fender
こういった展開が印象的ですが廉価版というバージョンがリッケンにはないのです。
構造的に、
【Rickenbacker / 4003S】
こういった「構造の一部を簡略化したもの」が一応は登場しています。
具体的には、
① 三角形のインレイ → ドットインレイに変更
② ボディ&ネックのバインディングを廃止
③ ステレオアウトプットの廃止
こういった部分のみでサウンドに関しては特に変化はないと言って良いでしょう。
4003らしい太い塊のような音がボーンッと張り出る。
4003でも4003Sでもこの部分に変化はありませんよ。
ただ、
コスパ版である4003Sでも37万円か……

こういった印象は正直に言って強いです。
僕ならこの程度の違いなら三角のインレイがカッコイイ4003の方を買うでしょう。
リッケン、興味はあるんですけどね……。
切実に廉価版は出て欲しいなと。
そうは言いつつもハイエンドモデル1本で勝負をするリッケンはある意味で凄いと思うし。
そんなリッケンをメインとして使い続けるベーシストの方もいますし。
個性をゴリッと貫くいぶし銀のような在り方もカッコイイ。
刺さる人には間違いなく刺さる。
稀代のエレキベースだと思いますよ。
試奏する機会があったら参考にしてみて下さいね。
まとめ
いかがでしょうか?
今回は「Rickenbacker 4003」をテーマに記事を書いてみました。
ザッと個人的な総評を語ると、
① 操作感はスタックノブの分離版(4つノブ)みたいなイメージ
② 太く塊のような音がバーンッと伸びる
③ リッケン=高級な印象
こういったイメージでしょうか。
記事を書いた上でも印象は特に変化がありませんでしたね。
そして、
リッケンでスラップは合わないだろうけどやってみたい!!

こういった欲求はやっぱり僕の中で変わらずでした 笑
個性の極致を目指すベーシストの方はリッケンを導入して我が道を行くのも良し。
参考にどうぞーっ。
ご精読ありがとうございましたっ。
ではではー!!