【解説】自己啓発本(ビジネス書)は小説の執筆にも役立つ? | 人格の形成には知識が必要になる | 嫌われる勇気 アドラー心理学

僕自身は『人間』を本の中で学んできた
あくまでも僕という個人の意見なのですが、
小説を書く上で人間に対する知識を深めるのは必須である
というものがあります。
例外的にテンプレ系(Web小説 / なろう系)を書く上では勢いでも書き切れることはあるでしょう。
しかし、こと一般文芸の執筆においては必須だと思います。
(生きた『人物』を構築するには絶対的に『人間』への理解が必要になるのです)
人間を学ぶという手法は多岐に渡ります。
人生の中で色々な経験を積んで(人間観察をして)行動原理などを理解するも良し。
人生の歩みと並行して外部の刺激を受けるも良し。
今回はその手法の1つである、
著書から自分の中で人間観を確立していく
そのやり方とおすすめの著書(僕が実際に読んできたもの)をご紹介しようと思います。
参考にしてみて下さいね。
では、本編へどうぞ~っ。
『人間』を学ぶ上で有効な著書は??
僕の中では心理学に近しい図書が候補に挙がると思います。
もちろんアスリートの方や著名人のエッセイも参考にはなりますよ。
しかし、
心理学や哲学を専門とした思考には明確な論拠がある
なので、人物(人間)を理解するのに最適な手法と言えるのです。
具体的には、
アドラー心理学 / 個人心理学(individual psychology)
この教えが僕の中では極めて重要なポジションを占めています。
人生の中でも創作の上でも同様ですね。
中でも、
【嫌われる勇気 / 著:岸見一郎 古賀史健】
この1冊は絶対に外せない「人間の理解への入口」だと思います。
自分自身を理解する上でも役に立ちますし。
他者(相手)と上手に付き合う上でも役に立ちます。
(アドラー心理学――個人的には『個人心理学(individual psychology)』の方が呼び方としては好きなのですが『アドラー心理学』としておきましょう)
この『アドラー心理学』の土台となるのは『5つの理論』です。
人間は目的に沿って行動をしている = 目的論
人生の決定権(責任)は自分自身にある = 自己決定性
人の行動と感情は分離(矛盾)できない = 全体論
人は誰しもが独自の(価値観を持った)心のメガネで世界を見ている = 認知論
人は相手役に沿って行動を選択をしている = 対人関係論
こうした『5つの理論』によって人は自らの選択で行動を決めているということ。
人にとっての悩みの要素は対人関係の悩みに帰結するということ。
対処法としては『課題の分離』を使って自分の人生の領分を明確にすること。
(自己と他者の問題・責任の境界線をしっかり明確にして分けること)
そうした中で人は『自己受容』・『他者貢献』・『他者信頼』の3つから「社会(共同体)の中で居場所がある」という幸福を感じることができる。
以上が『嫌われる勇気』の中で語られる重要なポイントです。
ストーリー調の対話篇なので創作者目線で見ても楽しい(学びのある)1冊ですよ。
アドラー心理学をもっと深く学びたいという方は、
【アドラー心理学入門 よりよい人間関係のために / 著:岸見一郎】
僕は基本的に岸見先生の著書をおすすめしています。
他にも、
【アドラー心理学実践入門「生」「老」「病」「死」との向き合い方 / 著:岸見一郎】
こうした著書があるので是非お手に取ってみて下さい。
実際に持っている身(読破済みの身)としては「損はしない!!」と断言できます。
おすすめです。
いや、マジで創作に役立つの??
さて、
「熱弁してるけどアドラー心理学は本当に創作の中で役に立つの??」
お答えしましょう。
当然に役に立ちます――断言しても良いでしょう。
なぜなら、
自分も他人も含めた『人間』を理解する為の『使用の心理学』
コレがアドラー心理学の真骨頂なのですから。
創作の中の世界観でも同様です。
架空の中の人間でも行動の目的や根源、動機、心の動きが確かにあります。
ストーリーをご都合主義の為に動かす人形とは違う(そういう手法もアリですが)
息が在る人物を描く上で人間への理解は必須でしょう。
つまり、キャラクターの創造の上でアドラー心理学の要素は必ず役に立ちます。
(僕は一応アドラー心理学派ですが他の心理学派の方でも同様ですよ。人間というものを学んで理解するということに意味があるので)
心理学として学んだことを自分自身が人生の中で即実践できるか――コレは難しいでしょうが、知識として心理学の要素を持っておくと人間への向き合い方が変わります。
学んでおいて損はないかと。
一般文芸を志望する上でリアリティのある人物を描きたい。
そういった方は1度はアドラー心理学(ないし自分に合った心理学派)に触れてみることをおすすめします。
ご自分の創作の引き出しが確実に広がると思いますよ。
参考にしてみて下さいね。
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まとめ
いかがでしょうか?
今回は「自己啓発本(ビジネス書)は小説の執筆にも役立つ?」というテーマで記事を書いてみました。
自己啓発本ないしビジネス書と言いつつ実質心理学の話ばかりで申し訳ない。
ですが、カテゴリー的にはビジネス書なのでハズレでもないでしょう。
役に立つことは間違いないです。

そこそこの人生の中でも同じ本を2冊買ったのは『嫌われる勇気』が初めてのこと。
(左側のカバーなしの本には自分の手書きで重要だと思う部分にラインが引いてあります)
手書きも辞さない教科書のような存在になっていますね。
皆さんも『使用の心理学』として実践の中で役に立てて下さいな。
ご精読ありがとうございましたっ。
ではではー!!
