【解説】ガチャは確率通りに当たるのか?|二項分布でわかる“当たらない理由”

排出率1%=100回で当たる??
僕も確率を学ぶまで、
1%の排出率なら100回引いて当たらないのはおかしい!!

こう思っていた側の人間です。
理屈の上では確かにそうなんですよね。
① 1%が100回で100%では??
② 多くのユーザーがソレなら100連以内で出るハズ
③ 実際は??
僕も日々色々なゲームのガチャ動画を観ていますが、
確率通りに出ている人なんて極めて稀ですよ

ガチャの確率は詐欺なのか。
トリックがあるのか――。
実は二項分布という概念を知ることで納得することができるのです。
(分かったところで下振れは腹は立ちますけどね~ 笑)
詳しく解説して行きましょう。
二項分布とは?
二項分布とは、
“何回やったら何回当たるか”をざっくり予測する考え方
こう考えてもOKです。
より複雑っぽい真面目な言葉で定義すると、
Q.二項分布とは?
A.一定の成功確率を持つ試行を複数回繰り返した時、成功回数の確率を求める数学的なモデル
どっちの考え方でもOKです――要するに成功か失敗かの両極を求める時に使う言葉なので。
ガチャで言えば、
① 1%の排出率
② 100回ガチャを引く
③ 狙いは出た?(成功) 狙いは出なかった?(失敗)
この両極を求めるということですね。
コレを紐解いていくと「どうしてガチャは確率通りに行かないのか??」が分かります。
以下の式は無視してOKです(僕も正直に言って分からない)
今回の事例を使って専門用語だらけの式を作ってみましょうか。
二項分布は以下のような条件を持つ試行の成功回数を扱う確率分布です。
条件 | 内容 |
---|---|
試行回数 ( n ) | ガチャを引く回数(例:100回) |
成功確率 ( p ) | 1回のガチャで当たりが出る確率(例:1% = 0.01) |
結果 | 成功(当たり) or 失敗(ハズレ)の2択 |
独立性 | 各ガチャは互いに影響しない(1回目の結果は2回目に影響しない) |
このとき、成功回数 ( k ) の確率は次の式で求められます:
[ P(X = k) = \binom{n}{k} pk (1 – p){n – k} ]
実例:1%ガチャを100回引いたらどうなる?
こんな小難しい数式は良いからズバッと結論を――。
僕もそう思います 笑
排出率1%を100回引いた場合のケースを表にして持ってきてみました。
コチラをどうぞっ!!
当たり回数(k) | 確率(概算) | 備考 |
---|---|---|
0回 | 約36.6% | 約3人に1人は1回も当たらない |
1回 | 約37.0% | 最も出やすいパターン |
2回 | 約18.5% | 2回当たる人もそこそこいる |
3回 | 約6.1% | かなり運が良い部類 |
4回 | 約1.8% | ここからはレアな領域 |
5回 | 約0.4% | 100人に1人未満の確率 |
6回以上 | 合計約0.6%未満 | 超幸運ゾーン |
この数式から導き出される結論は恐ろしいですよ――。
同じ行動を取ったユーザーが100名いたとして約36名はガチャが当たらず終わるということ。
実に3人に1人はガチャで100回引いても外すということですから。
先ほども書いたように、
ガチャは確率通りには行かない

こういった言葉の意味も分かるのではないでしょうか。
いやぁ、恐ろしや……。
重要ポイント
- 「100回引けば1回は当たる」は期待値であり、保証ではない
- 実際には約36.6%の確率で1回も当たらない
本質的に / どうしてこうなるのか
どうしてこうなるのか――。
その答えは「ガチャというシステムの性質」にあります。
ゲームに採用される多くのガチャは、
① 結果が「当たり」か「ハズレ」しかない(=2択)
② 1回ごとの確率が常に一定(=今回は1%固定)
箱の中に100個の商品が入っていて1個の当たりがある。
こうした形式のガチャなら「100回引けば1回は当たる!!」という確証がありますよね。
ただし、ゲームのガチャは方式的に「毎回抽選するタイプ」なのです。
コレをベルヌーイ試行と呼び、ガチャ1回がベルヌーイ試行1回に相当します。
ガチャの性質 | ベルヌーイ試行の条件 |
---|---|
1回引くと「当たり」か「ハズレ」 | 結果が2択(成功 or 失敗) |
当たりの確率は常に一定(例:1%) | 成功確率が一定 |
何回引いても前の結果に影響されない | 試行が独立している |
つまり、ガチャ1回=ベルヌーイ試行1回なのです。
コレが諸悪の根源――上振れや下振れを生む法則の根源ですね。
(上振れが発生する理由でもあるので旨みもある訳ですが)
ガチャのレア判定が1%で毎回のガチャでソレを適用すること。
成功か失敗かの2択しかないこと。
こうした要因が「天国と地獄を呼ぶ」と解釈すると――。
ガチャってマジで残酷ですよね……。
本質的に、
ガチャ=期待値(1%を100回=100%)を過信しないこと

期待値はあくまでも「期待できる値」でしかないのです。
実際はガチャ=ベルヌーイ試行を繰り返して二項分布(先ほどの表)の結果がどう出るかでしかない。
上振れや下振れはいわば平常運転に過ぎないのです。
この点を考慮しつつガチャを引くと精神衛生上良いかも知れませんね。
是非、参考にしてみて下さい。

まとめ
いかがでしょうか?
今回は「ガチャは確率通りに当たるのか?」をテーマに記事を書いて見ました。
結論、
ガチャの性質上「当たらない層」は一定数出てしまう

ベルヌーイ試行(=ガチャ)から二項分布を紐解くと顕著になりますね。
当然ながら試行回数を増やせば当たる確率は増大します。
200回まで増やしてみると当選確率は86.6%(当たらない確率は約13%)になりますね。
(恐ろしいのは200回引いても100人に13人は「当たらない」って話ですが……笑)
1つのゲームに役立つ知識として参考にしてみて下さいね。
ご精読ありがとうございましたっ。
ではではー!!