【解説】中古でベースを買う時の注意点 | ネック&フレットの状態が重要です
中古で楽器を買うのはメリットが多い
僕も今のメインベースであるWoodlineは中古で購入しています。
中古楽器を買う際のメリットは様々で
・定価よりも安い(10%~50%↑OFF)
・傷があるという理由で格安の製品も
・希少品に出会える / 生産完了品&ヴィンテージ等々
僕のWoodlineも傷や使用感があるという理由で破格でしたね。
国産ハンドメイド製品で自分の求めていたクオリティだと考えると「購入一択」でした。
ただ、正確な知識で気をつけておかないと
買ってすぐに使い物にならない製品に出会ってしまう
ということもあるでしょう。
今回は「中古ベースを買う際に何処を見るべきか?」という点について解説していきます。
是非、参考にしてみて下さいね。
① トラスロッドの残りはどの程度か?
トラスロッドはベースのネックを順反り・逆反りに調整する鉄の棒のことです。
ネックの中に入っていてコレを六角レンチやドライバー等で回して調整します。
ロッドを左右に回して締める・緩めるという動作を取ることで
ネックを自分にとって最適な状況に整える
というとても大事な機能ですね。
中古楽器の市場を見ているとよく遭遇するのですが
・トラスロッド 締める方に限界 / 緩める方に限界
・トラスロッド 締め&緩め共に問題なし / 左右60度まで確認済み
・現状渡し(未確認)
みたいな製品ですね。
トラスロッドが回りきっているということは調整がコレ以上はできないということです。
なので可能な限り調整範囲は大きい(可能な)方が良いですよね。
僕はトラスロッドが回りきっている製品を購入しません。
(楽器としての寿命を迎えている――と解釈をしているので)
プロで知識がある方はロッドの交換依頼やネックの交換などで対処も可能です。
が、基本的には高額ですし相応にリスクも伴います(音が変わる等々)
手を出さない方が無難だと言えますよね。
また、
音の詰まりがあるかどうか
コレもロッドを含めたネックの状態を見る上で重要と言えますね。
ハイ起きは発生していないか?(ネックのハイポジションで音が詰まる)
波打ちははないか?(順反りと逆反りが入り交じっている)
上記などの要素は「あってOKなものではない」のでないに越したことはない訳です。
楽器選びの際は注意深く確認をしてみて下さいね。
② フレットの残りは? / 状態は?
コレも中古楽器選びの際は重要ですよね。
フレットも最悪の場合は打ち直しという大きな修理をすることになるので。
(ネックの修理同様に音へのリスクもあります)
購入の段階でどの程度残っているのか把握しておいた方が良いでしょう。
具体的には、
・フレット 残り8割
・フレット 残り5割 現状の演奏には問題なし
・音のビビりなし
みたいな表記がされていると思います。
フレットは基本的に消耗品です。
部分的に減ってきたら「すり合わせ」という修理を行って均一にして使い続けるもの。
そして、すり合わせができないほど減ってしまったら「打ち直し」を検討する。
なので、当然ながら買った時からフレットの残りは多い方が良い訳です。
(ちなみに音のビビりとはフレットが減って弦がフレットに当たることで発生する音のこと。基本はリペアで対処します)
僕の主観的な判断ではヴィンテージを除いて「7割残は欲しい」と言ったところ。
こうした要素を念頭に考慮をしてみて下さいね。
③ 修理歴 / 電装系 / トラブルは?
楽器がフルオリジナルであることを考慮する方は修理歴を確認するべきでしょう。
(僕個人は演奏性に問題がなければ全然気にしない派です)
電装系で確認すべきは
・ジャックやポットの状態は?
・ガリはあるか?
・各種コントロールが効くか?
ガリとはつまみ(ポット)の動作やジャックを挿した時に鳴る「ガリガリ」や「ジジッ」といった不快な音のことですね。
主にジャックやポットの錆びや接触不良が原因です。
状況によってはポットやジャックの交換なども考慮に入りましょう。
基本的には「ない方が好ましい」と言えますね。
(演奏性に問題がなくその分だけ安いという製品なら検討に入るかもですが)
各種コントロールはボリュームやトーンなどの機能が使えるかどうか。
使えないなら大問題ですよね。
こういった点にも注意を払ってみて下さい。
僕の「狙い目」な楽器のラインは??
以上の点は楽器を購入する際に注意すべき基本的なことです。
守るべき点でもありますが「価格」や「希少性」などで折れる部分もあるでしょう。
(特にヴィンテージはネックやフレットの状態に問題を抱えている場合が多いですし)
あるいは、
自分はネックやフレットを交換してでも使い続けたい!!
という場合には現状で演奏できれば良いという考え方もできるかも知れません。
・ネックの状態が悪い
・ガリが出る
・価格が驚異的に安い
みたいな製品に対してどんなアプローチをするかは個人の価値観ですよね。
修理をしてでも使うのか?
後々はパーツとして分解して別の用途に持って行くのか?
(DIY系ベーシストの方々はジャンク系のベースでも全然修理しちゃいますよね)
いちソロベーシストの僕としては
・演奏性に問題はない / 使用感&外観上の傷が多い
・トラスロッド左右60度以上可動
・フレット残7割~8割以上 / 演奏に問題ない山の高さ
・電装系問題ナシ
・修理歴は気にしない
こうした製品で割安な1本を探すことをおすすめします。
(特に外観上の問題は僕にとって個性であってどうでも良い問題なので)
僕のWoodlineもそうした理由で実際に破格でした。
完成度の良さがあっても外観上が悪いと価格が下がりがちな中古楽器ですからね。
音の善し悪しのみを追求する場合にはココが狙い目ではないでしょうか??
是非、購入の際の参考にしてみて下さいな。
まとめ
いかがでしょうか?
今回は「中古でベースを買う時の注意点」について記事にしてみました。
ざっくり簡単に言ってしまうと
・トラスロッドの状態
・フレットの状態
・電装系の状態
この辺りを確認してみると失敗は減るんじゃないかな~っと僕は思います。
特にネック全般の状態がキモですね。
どの程度のロッドが効く状態なのか?
どの程度のフレットが残っているのか?
こうした点に注意しながら中古楽器を選んでみて下さいね。
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