【解説】導入がアクションレスな小説の問題点は? | テンポが悪い=読者を失う
起承転結の起が長い / 失敗例の1つ
物語のテンプレート(お決まり)の形の例に起承転結や序破急がありますよね。
起承転結の起承にせよ序破急の序破にせよ、
導入から本編へ繋げる為の大事なステップ
コレは事実としてあります。
ちなみに、全体として起承転結を使うことも多いですが
厳密に言うと小さな起承転結が連続して物語の中では発生している
こう解釈することも可能ですね。
言葉にするとややこしいですが、
① 起 = (起 / 承 / 転 / 結)
② 承 = (起 / 承 / 転 / 結)
③ 転 = (起 / 承 / 転 / 結)
④ 結 = (起 / 承 / 転 / 結)
こんな感じで起承転結の中にまた小さい起承転結が含まれているという訳です。
そして、
アクションレスな小説は起承のバランスに問題を抱えている
こういったケースが多いと思いますよ。
鍵は「序盤でサッと事件(アクション)を起こす」です。
詳しく解説していきますね。
日常→非日常までの長さがキーになる
僕もよくやりがちなミスなのですが、
序盤の日常を丁寧に描写してしまう……
コレは基本的に(特にWeb小説などでは)悪手とも言えます。
読者の方は本編の面白みに興味があるのであって序盤の日常に興味がある訳ではありません。
(作者にとっては丁寧に書きたい気持ちはよく分かるのですが 汗)
この点を理解すると、
序盤はなるべく早く事件を起こして本編に入る方が離脱率は低い
という定説にも説得力が生まれると思います。
物語としての整合性を失わないままいかに本編へサクッと導くか。
この技術も求められる要素と言えましょう。
非日常から始めてしまうのもアリ
作品として導入を合理的に進めるのであれば、
開幕から事件(アクション)を起こしてしまう
コレも成功のパターンの1つですね。
Web小説のテンプレに異世界転生や転移系と言ったジャンルがありますが、
テンプレート的に(自然発生的に)事件を巻き起こすことができる
というとても優秀な仕組みになっています。
(あまりにも優秀で多くの方が使うので「なろう系」と言われてしまう訳ですが)
ジャンルはあれど基本的に開幕から事件(アクション)までの時間は短い方が良いです。
ライトノベルを1作持ってきてみましょうか。
【導入の好例 / 某ラブクラフトコメディ】
① 未知のナニかに追われて襲われている主人公
② 謎の少女が主人公を助ける / 未知のナニかを退治する
③ 主人公はとりあえず少女を自宅に招き入れる
はい。
僕も大好き名著の1つであるニャル子さんの導入部ですね。
【這いよれ!ニャル子さん】
ごく自然な流れで導入が事件になってボーイ・ミーツ・ガールが成立しています。
流石だなぁ~……と思ってしまいますね。
ご自分が好きな作品の導入部がどうなっているのかを分析してみる
この手法もとても参考になると思いますよ。
試してみて下さいな。
まとめ
いかがでしょうか?
今回は「導入がアクションレスな小説の問題点は?」というテーマで記事を書いてみました。
具体的には、
作品の最大の魅力である本編に辿り着くことなく導入で離脱されてしまう
致命的な痛手と言えるでしょうね。
サクッと事件を起こして読者の方へ本編を提供しちゃいましょう。
参考にしてみて下さいな。
ご精読ありがとうございましたっ。
ではではー!!