【解説】トラスロッドの調整は自分でやらない? | 個人的には「頻繁にいじらないもの」という認識です
この手の話は主観がものを言います
見出しの通りですね。
ココは大前提として理解しておいて貰いたいこと。
最終判断は個人の自由で明確な正答は存在しない
ということです。
なので
・順反り気味や逆反り気味の好みも違う
・トラスロッドの操作頻度も違う
・ロッドやネックに対する考え方も人それぞれ
ここを前提に置いておかないと不要な論争になっちゃいますからね。
議論(ディスカッション)は大歓迎ですが争いは好みません。
そんな訳で僕個人のトラスロッドに対する考え方は
① ネックが安定したら頻繁に操作はしない
② 操作が必要な時はプロのリペアマンにお願いをする
というスタンスです。
新品購入時のネック(木材)は安定しないことが多いので様子を見ながら要所でリペアを検討します。
中古で購入して長い年月を経ている1本は1年に1回は操作が必要かも? と言った具合でしょうか。
ネックが安定したベースは大きな変化が少なくなる傾向にあります
日常的な変化はありますがソレを理由にいじることはないですね。
人間で言う日々の体調変化のようなものでしょうか?
キチンとお手入れやケア(湿度管理)などをしていれば健康を保てますよね。
そうそうなことでは体調を崩すこともないでしょう。
本当にダメそうだ――という時に初めてリペアショップに持って行って見て貰う。
(僕の場合はトラスロッドの操作にトラウマがあるので……)
このスタンスで困ったことは現状でないですね。
ネックを維持するには?
先ほども書いたように楽器の状態は人間の体調変化のようなものです。
キチンとケアをしてあげれば維持は可能でしょう。
必要なことは
・定期的なクリーニング
・湿度管理
・毎日弾き続けること
この3つだと僕は思います。
クリーニングに関しては是非が分かれるところですが湿度管理に関しては絶対に必要です。
湿度管理も怠って弾かずに適当にベースをソフトケースに眠らせる――……
なんてことをやっていたら維持できるはずのネックも曲がったりします。
乾燥が進めば指板も割れましょう。
どれだけこだわりがあっても湿度管理に関しては徹底した方が良いと思いますね。
定期的なクリーニング / オイル系
定期的なクリーニングは弦交換の時に並行して行うのが良いでしょう。
こういったオイルなどで指板を定期的に掃除してあげると良いと思います。
保湿をすることで乾燥による指板の割れを防ぐ効果が期待できますよ。
余談ですが
オイルを使用することの是非はどうですか??
コレにも実は賛否があるものでして……
・日々の演奏で汗が付くからソレで十分
・柑橘系の酸がフレットや指板に悪影響を及ぼす
という意見も大手楽器メーカーの一部が提唱しているくらいです。
逆に推奨(肯定)している大手メーカーも数多く存在している。
どっちが正解かは本当に分かりません。
ご自分の知識と判断の下で行うと良いかと思います。
(僕は普通にレモンオイルで指板を掃除しちゃう派の人間ですよ)
ちなみに
柑橘系の酸がフレットに悪影響を及ぼす
コレを避けたいという場合にはオーガニック系のオイルもあるので使ってみると良いでしょう。
レモンオイルや化学物質系は使用せず100%天然由来のオイルとのこと。
こういった選択肢もあるんだ~っということは覚えておいて下さいね。
湿度管理
ギターやベースに適した湿度は「40~50%」と言われています。
だからと言って過剰に機材を集める必要はありません。
人間が快適な環境を整える
コレを意識すれば自然と「40~50%」程度の範囲内に収まると思います。
日本は気候の変動が激しい――四季のある国です
楽器にとっては決して優しい国とは言えませんよね。
湿度がコロコロと変わりますから。
冬場は乾燥して梅雨の時期はジメつく――という知識は持っておいて下さい。
その上で人間が快適な空間の中に楽器も同じように置いておく。
ギタースタンドにかけておくのが理想かな~っと思います。
コレに加えて僕の場合は
こんな感じのシンプルな時計と湿度計が混ざった機材を用意しています。
湿度がある程度ざっくり分かれば良いかな~っという認識ですね。
その上で
・湿度が高めならエアコンで除湿を付ける
・湿度が低めなら簡易加湿器で湿度を上げる
・直接の風が当たらないように注意する
という管理をしています。
同じ部屋で生活をする人間――僕自身も快適な空間にできますからね。
一石二鳥だと思って続けています。
簡易加湿器はコレ↓を使っています
正直「ここまでする必要はないかも~……」と思いつつも、まぁ、保険と言った具合です。
快適な生活空間の中にベースも一緒に過ごさせよう
コレを意識すれば問題なくコンディションを維持できると思いますよ。
参考にしてみて下さいね。
毎日弾き続けること
言うまでもなく
ベースが上手くなるには毎日の演奏が必要不可欠!!
練習(触り続けること)はとっても大事です。
この触り続けることにはもう一つ副次的な効果があって
楽器の状態の変化にいち早く気がつける
ということ。
ネックの調子が変だったりフレットの状態――鳴りの具合からコンディションまで。
毎日弾いていると違和感に気付くことも多いです。
毎日チューニングをしていても
コレだけチューニングが必要なのか(楽器が動いている証拠)
ということが理解できるはず。
小さなコンディションの変化は日常茶飯事です。
そして、その多くの物事は致命的な状態に至らず「許容範囲内」の中で動きます。
そうは言っても時には「大きな変化」に至ってしまうこともあるでしょう。
処置が必要な範囲の時もあるかと思います。
(分かりやすい例で言うと消耗品であるフレットが減りすぎている――などです)
ロッドで調整が必要なくらいにネックが曲がってしまうこともあるでしょう。
この時に僕の場合はリペアショップに持って行きます。
(ついでに色々と見て貰っての調整も兼ねています)
一般的にはトラスロッドをご自分で調整する方も多いでしょう。
トラスロッドの機構は単純なのですが
・順反り 逆反り
・波打ち ねじれ
・ハイ起き
などなど。
本当に奥が深く反り具合から細かな対応が必要にもなります。
トラスロッドを操作する場合にはよく情報を集めて精査してから実行して下さいね。
僕は過去に――安めのベースのロッドを遊びでいじっていたら折ってしまったという恐怖を味わっています。
(ソレがトラウマで自分での操作はしなくなりました……)
大事な楽器の命に関わること。
慎重に検討をしてみて下さいな。
まとめ
いかがでしょうか?
今回は「トラスロッドは(個人的に)頻繁にはいじらない」というテーマで記事を書いてみました。
最初にも書いたように
最終判断は個人の自由で明確な正答は存在しない
ということは前提はお忘れないように。
僕の場合は
・定期的なクリーニング
・湿度管理
・毎日弾き続けること
コレらを意識しつつ本当にダメな時は「リペアショップへGO」というスタンスです。
過去から現在までこのやり方で致命的な問題が生じたことはないですね。
なので現状はこのスタンスのままでしょう。
いちベーシストの意見です。
是非、参考にしてみて下さいね。
今回もご精読ありがとうございましたっ。
ではでは~!!