【解説】小説の倒置法の使い方 | 例文を交えて用法をご紹介します

文章の並び方を変えるだけで印象は変わる
倒置法とは文章の語順を一般的な形とは違う順序に並び替える修辞技法のことです。
倒置法を使うことで、
① 文章に強調を加える
② リズムを加える
③ 特定の部分を際立たせる
こうした効果が期待できます。
具体的な例文としては、
通常型:静かな夜に、彼女は歩き出した。
倒置法:彼女は歩き出す、静かな夜の中に。
シンプルに前後を入れ替えただけですが見え方が結構違うと思います。
こうやって文章の美的な部分にアプローチを加えたりすること。
倒置法が持つメリットの1つですね。
強調重視の倒置法 / 会話文での採用が多い
倒置法にはいくつかの使い方があります。
その中でも『強調重視の倒置法』は効果的な手法の1つでしょう。
小説の会話文の方での採用が多い印象でしょうか。
具体的な例文として、
通常型:「お前の為ならなんでもやるよ」
倒置法:「なんでもやるさ。お前の為なら」
台詞の上でこうして倒置法を活用すると本気感が伝わってきますよね。
行動(決意 / 状態)を先に置いて後に本人の心情(思考)を持ってくる形にする。
こうした配置の変更を使ってキャラクターの持つ感情の強さを読者にアピールする。
非常に効果的な倒置法の1つだと思います。
リズムの為の倒置法 / 汎用的な形
感情の面ではなく文章の美的なスタイルを求めて使う倒置法もあります。
並びを変えて整えることで単調なリズムを崩したい。
そういった意図もありますね。
例文としては、
通常型:静かな夜に、彼女は歩き出した
倒置法:彼女は歩き出す、静かな夜の中に。
最初の項の例文で出した形が美的な倒置法の1つという訳ですね。
この手法は僕の中で「オシャレな文章を作りたい!!」という時に採用します。
静かな夜に、彼女は歩き出した。
上記の文章はそのままでも特に問題はないのです。
一般的に使われる文章です。
ですが、
彼女は歩き出す、静かな夜の中に。
こうした言い回しを使うとオシャレですよね。
多用すると文章のリズムが行方不明になっちゃって大変ですけどね 笑
そこはさじ加減が重要です。
詩的な倒置法 / 扱いは注意すべし
コレに関してはご紹介するものの一般的な小説ではあまり用いない印象が強いです。
詩的な表現――という形に落ち着きますが乱用すると難解でとっつきにくい文章になるでしょう。
実際に例文をご覧下さい。
通常型:花が咲き、春が訪れた。
倒置法:春が訪れた、花が咲き。
この倒置法のスタイルは僕の中で「ロマンチックな(センチメンタルな)光景の最後にちょこっとくっつける」という用法がおすすめかなと。
ライトノベル(Web小説)ではまず用いない手法かな~っと思いますね。
一般文芸や純文学では(適量の範囲で)用いるという形でしょうか。
(亡き人を思いつつ)春が訪れた、花が咲き。また季節が巡る。そう――
みたいな手法で僕なら使うと思います。
キャッチーでライトな小説ではまず使わない(使わない方が良い)と僕は実際に使った身として思いますよ。
参考程度にどうぞーっです。
まとめ
いかがでしょうか?
今回は「小説の倒置法の使い方」をテーマに記事を書いてみました。
具体的には、
文章の並び替えによってリズムや強調を示す
こういった目的で採用されますね。
今回は、
① 強調重視の倒置法
② 美的な倒置法(リズム / 外観)
③ 詩的な倒置法
特に重要な倒置法は①と②の用法でしょうか。
上手ーく使うことで確実に文章の上品さや印象の強さは向上すると思いますよ。
過度な使用は控えつつもバランスを取って採用してみて下さいね。
ご精読ありがとうございましたっ。
ではではー!!